マニュアルの承認運用をTeachme Bizで実現する方法

2021-04-15 08:51:46 UTC 2024-03-25 00:48:40 UTC

製造業などのお客様には、ISO9001を取得されていて、マニュアルの記載内容に間違いがないか承認者を決めてチェックをする必要があることも多いかと思います。
ISO9001の基準を満たしつつ、Teachme Bizでどのような承認の運用を構築するかお悩みの皆様に、Teachme BizでISO9001に対応するための運用事例を紹介します。

マニュアル作成に関わる承認業務の要件・課題は?

まず、マニュアルの作成内容への承認業務の要件を整理してみましょう。

マニュアルの承認フローについて、よくお聞きするご要望は下記の3点です。

  1. マニュアルには、上司や品質管理担当の承認が必要。複数人の承認が必要な場合もある。
  2. いつ、誰がどんな修正をして、誰が承認したのか履歴を残す必要がある。
  3. 会社に規定の申請・承認の書類フォーマットがある。

(参考)ISO9001(2015)でのマニュアルについての記載

実際にISO9001には、マニュアルについてどのような内容が記載されているのか確認しましょう。

2008年版では「品質マニュアル」という用語が用いられていますが、2015年版では他の用語と統一した上で「文書化した情報」という用語になっています。

最新のISO9001には「マニュアル」という用語は出てきませんが、「プロセスの運用を支援するための文書化した情報を維持する」というマニュアルを指すような記述が出てきます。

マニュアルの承認についての記述

「7.5 文書化した情報」では、「文書化した情報を作成及び更新する際,組織は,次の事項を確実にしなければならない」として「適切性及び妥当性に関する,適切なレビュー及び承認」を求めています。

マニュアルの更新時の履歴についての記述

同じく7.5では「文書化した情報の管理に当たって,組織は,該当する場合には,必ず,次の行動に取り組まなければならない。」として「変更の管理(例えば,版の管理)」を求めています。

つまり、「プロセスの運用を支援するための文書情報(=マニュアル/手順書)」について、「適切性や妥当性を判断できる人物によるレビューと承認」を行う必要があり、その「文書化した情報(=マニュアル/手順書)」の管理として「変更の管理(例えば,版の管理)」を行う必要があるということになります。

Teachme Bizでの実現方法は?

承認ワークフロー機能を活用する

承認ワークフロー機能を使えば、マニュアルを社内展開する前に、承認者の承認を得てから公開するというフローを組むことができます。

また、承認の申請をする際に、改訂内容の履歴を記録することができます。

このように、承認者は、申請者と改訂内容を確認した上で、承認することができます。

ISO9001の解釈や運用ルールは企業によって様々ですが、このように承認ワークフローを使うことによって、マニュアル承認の運用を実施することが可能です。

承認ワークフローを活用する(全アプリ共通)

※承認ワークフロー機能はスタータープラン、エントリープランではご利用いただけません。

承認ワークフロー機能を使わずに承認・更新履歴を残す方法

スタータープラン・エントリープランなど、承認ワークフロー機能を使えないご契約の場合も、(少々面倒ではありますが)フォルダ運用によって対応する方法があります。

1.承認待ちのフォルダを作る

まずは承認待ちのマニュアルを入れるフォルダを作成します。

【作成のポイント】

  • 作成したフォルダに(承認待ち)と付けて、承認前であることがわかるようにする
  • フォルダへ紐付けるユーザーを作成者と承認者のみに限定し、閲覧のみのユーザーが承認前のマニュアルを見られないようにする

2.承認待ちフォルダにマニュアルを作成する

次に、マニュアルを実際に作成します。

【作成時のポイント】

  • 作成したマニュアルのタイトルに【承認待ち】と付けて、承認前であることがわかるようにする
  • 作成したマニュアルの共同編集権を承認者に付与して、メール等で承認依頼を出す
  • 承認済みの旨、コメントに記載する

3.承認待ちフォルダ内で、承認をもらう

【承認のポイント】

  • 承認済みの旨、コメントに記載する

改訂履歴はコメント機能を利用することによって、誰がいつ承認したのか、システムにもきちんと記録を残すことができます。

4.承認後は、公開用のフォルダに移動する

【承認後のポイント】

  • 承認が済んだマニュアルは、タイトルから【承認待ち】を削除する
  • フォルダを移動させ、利用者に見られる状態に「公開」する

このように承認フローの一連の作業は、運用の工夫で実現することもできます。

細かい運用方法は、オンラインマニュアルをご用意しておりますので、ぜひご覧ください!

承認ワークフロー機能を利用せずに、マニュアル作成の承認プロセスを運用する 

もし版管理として過去のマニュアルをそのまま残す必要がある場合は、マニュアルを改定する前に複製し、編集権限を管理者に限定することで、誰も編集できない状態で保存しておくことができます。

アーカイブ機能を組み合わせることによって、古いバージョンのマニュアルは、公開中のマニュアルとして表示しないようにすることもできます。

マニュアルのアーカイブ機能を活用する

※アーカイブ機能はスタータープラン、エントリープランではご利用いただけません。

書面で残す必要がある場合は、QRコードやPDF出力を活用する

会社で申請・承認の書類フォーマットなどが決まっており、どうしても書面で申請の履歴を残さなければいけない時は次のような対処方法があります。

QRコードを申請書類に添付する

Teachme Bizで作成したマニュアルは簡単にQRコードにすることができます。申請書類にQRコードを貼り付けることで、申請書類のみ書面で管理し、実際のマニュアルはQRコードから参照する運用を組むことができます。

PDF化して保存する

Teachme Bizで作成したマニュアルは簡単にPDFで出力することも可能です。紙やデータを保存しておく必要がある場合、PDF化して書類で残すという方法も可能です。

できるだけシンプルな承認運用を構築しましょう

承認・改訂履歴・版管理などは、マニュアルの品質を保つために非常に重要です。

ただし、承認や版管理の運用が煩雑になると、マニュアルの改訂を行いにくくなります。

結果、実際の業務内容とマニュアル内容に乖離が生じてしまい、マニュアルが利用されなくなってしまったり、業務品質が低下してしまう可能性もあります。

マニュアルの承認管理自体を目的化しないように、シンプルな運用が組めるようルール等を作成することをおすすめします。