Teachme Bizの「自動翻訳」機能をご利用いただく際、元マニュアルの言葉の表現や表記によっては、正しく翻訳されない可能性があります。
せっかくマニュアルを整備しても、情報が正しく伝わらないと、不良品やクレームの発生、最悪のケースとして事故を引き起こしてしまうことにも繋がります。
今回はTeachme Bizでマニュアルを作成いただく際に、元のマニュアルが正しく翻訳されるためにおさえていただきたいポイントをご紹介します。
本ナレッジの対象
- 元マニュアルの言語が日本語
- 翻訳先が複数言語想定される場合
マニュアル作成時のポイント
表記編:日本語を正しく適切に使う
その①漢字を適切に使う
ひらがなだと翻訳時に複数の解釈がされる場合や、漢字だと誤翻訳される場合があるため、漢字は適切に利用するようにしましょう
- 例:
- きる
- 切る
- 着る
- きく
- 聞く
- 効く
- 菊
- 行って貰う
- (その場に)行って(何かを)貰う
- (誰かにその場に)行ってもらう
- (誰かに行動を)行ってもらう
- きる
その②主語と述語を明確に記載する
誰が、なにを、どうするが正確に伝わるように記載しましょう
- 例:
- 「確認する」作業の場合
- 作業者は緑のランプが光ったことを確認する
- 点検作業者に緑のランプが光るかの確認を依頼する
- 「確認する」作業の場合
その③翻訳先言語で解釈が異なるカタカナ語を利用しない
カタカナ語は、各国において言葉の意味や解釈が異なる場合があるので、同じ認識として受け取れる言葉を選びましょう
- 例:
- 「イメージ」
- 日本:頭の中で考えていることや想像できることを意味することが多い
- 英語:画像や映像など、視覚的な描写を意味することが多い
- 「モザイク」
- 日本:何かを隠したり、ぼかすという意味が強い
- 英語:小さなものが集まり1つの大きな集合体になっている様を表す意味が強い
- 「イメージ」
表現編:言葉や文章はできるだけシンプルにわかりやすく
その①説明文は箇条書きを利用し、文章は短くシンプルに
文章が長いと切れ目が分かりづらく、意図しない翻訳になる場合があります
- 例
- ✕
- 作ったばかりのサラダは奥に、もともと冷蔵庫に入っていたものは手前に入れ替えます
- ◯
- 1.作りたてのサラダは奥に入れる
- 2.冷蔵庫に入っていたサラダは手前に出す
- ✕
その②敬語は使わない
尊敬語、謙譲語、丁寧語は、適切に翻訳されない可能性があります
- 例
- ✕
- Googleドライブにアップロードしてありますので、自由に御覧いただけます
- ◯
- Googleドライブにアップロードした資料は自由に見ることができます
- ✕
その③利用する言語を統一する
翻訳元の言語を自動判別しているため、複数の言語を併記すると、適切に翻訳されない可能性があります
- 例
- ✕
- ボタンを押すとStartします
- ◯
- ボタンを押すと起動します
- ✕
その④業界用語や商品名などの固有名詞は""(ダブルクオート)で囲む
""で囲むと単語として認識され精度の高い翻訳が実施されます
- 例
- ✕
- 唐揚げの作り方
- ◯
- “唐揚げ”の作り方
- ✕
※自動翻訳時の訳し方を指定できる「翻訳辞書」機能もあわせてご利用ください
関連:翻訳辞書を登録・更新する(Webブラウザ版)
https://teachme.jp/8/manuals/21794572
その⑤日本語マニュアルタイトルを漢字だけにしない
日本語マニュアルのタイトルを漢字だけにしてしまうと、中国語のマニュアルとして認識されることがあります
- 例
- ✕
- 焼成作業手順
- ◯
- 焼成の作業手順
- 焼成作業の流れ
- ✕
マーキング編:過剰な編集は加えず、ビジュアルだけで理解できるように
その①画像や動画のテキストマーキングは共通言語を利用する
テキストマーキングは翻訳対象に含まれないため、日本語を使わないことが望ましいです
- ポイント
- 四角や矢印ではっきり示す
- 色で重要度を表す
- 重要な場所は「赤」で示す 等
- 順序を表す際は「①、②…」と数字で表す
- 文字で示す際は「Check」「Point」「Click」など、共通言語として伝わる言葉を利用する
- 例
最後に
- マニュアルの公開前には、プレビューで翻訳後の状態を確認しましょう
- 各種言語に精通しているスタッフや、外国人スタッフにレビューをしてもらうと良いでしょう
「自動翻訳」機能の使い方
「自動翻訳」機能の具体的な操作方法は、以下オンラインマニュアルで詳しく説明しております。
関連:マニュアルを翻訳する(Webブラウザ版)
https://teachme.jp/8/manuals/20915389
まとめ
いかがでしたでしょうか?「自動翻訳」機能によって、作成者の作成や更新にかかる工数負荷が軽減されても、その内容が正しく伝わらないとマニュアルの意味がありません。
お伝えしてきたポイントを押さえて、グローバルに活用できるマニュアル作りを実現しましょう!