
「Teachme Bizでマニュアルを作るのは簡単だけど、運用するうえで考えることや決めることは、意外と多いな…」
そう感じているユーザーの方々も、いらっしゃるのではないでしょうか?
そんなお悩みを持つユーザーの皆さま向けに「Teachme Bizの導入や推進で苦労したこと・工夫したこと」をテーマとし、Teachme Bizの導入や運用を実際に推進したご担当者様に深掘りインタビューさせていただく特集を始めました!
第7回は2021年1月にご契約いただいた株式会社ミツボシコーポレーション様です。
昭和34年設立。広島の本社の他、国内4拠点(東京・大阪・岡山・金沢)・海外2拠点(中国・ベトナム)を置き、服飾資材総合販売事業・アパレル製品生産管理事業・リサイクル事業を担う。2019年に「広島県働き方改革実践企業認定取得」、2021年にDX推進室開設など、創業からの社是『創意』を軸に、時代の変化に対応し続けている。
※取材日:2021年12月8日

- 株式会社ミツボシコーポレーション 代表取締役社長
中塚 一夫 様 - 2021年6月に代表就任。DX推進室と肩を並べて浸透を目指している。

- 株式会社ミツボシコーポレーション DX推進部 シニアマネージャー
安田 淳 様 - Teachme Bizのメイン担当者。その他にもRPA・OCR・ECサイトの運営を担当中。
コロナ禍で通常研修ができない新入社員がTeachme Bizを活用


新入社員をTeachme Bizの浸透に巻き込んでいかれたことについて詳しくお伺いしたいです。

契約を開始してすぐに新人研修があり、その内容をTeachme Bizで落とし込めたら、順調にスタートを切れるかもしれないと、DX推進部内で話が上がったことがきっかけです。実は、21年3月末のTeachme Bizの導入決定時点では想定していませんでした。そのため急遽、講習とは別に新人が講習内容をマニュアルに落とし込む時間を作りました。

コロナ禍で選択肢があまりなく、ちょうど良かった部分もあります。本当であれば、新入社員が入ってきて1ヶ月くらい経った頃に、先輩社員と仕入れ先を回る機会を作るのですが、コロナ禍でまったく外出できません。社内研修も終わり、「これからどうする」というところで、Teachme Bizに触れてもらうことになりました。結果的にも良かったと思っています。

研修で教えられることも限りがあるので、復習をしようという側面もありました。実際のオペレーションは、先輩社員のところに行って、動画や写真を撮ってくることもしています。

コロナ禍で選択肢がない中でTeachme Bizがうまくハマったのですね。そのときは、どのくらいマニュアルを作りましたか。

公開できてないものも含めれば全員で50〜60本ほどです。新卒は6名のうち、多い社員で15〜16本、少なくても7〜8本くらい作成しています。当初は「この表現じゃ分かりにくいかな」などレビューを行っていましたが、だんだん本当に仕事に役立つような目線で作られるようになっていきました。

マニュアルは「これを作ってほしい」と指示されていたのでしょうか。

最終的には、本人たちが考えてマニュアルを作っています。Teachme Biz用にiPadを一つ用意していたのですが、言葉よりも映像で残した方がいい実地の仕事については、「iPad借りていきます」と、自分で考えて動いていました。

自発的に取り組むようになったのですね。他に印象的なエピソードはありますか。

マニュアルを作って終わりでなく、自発的にブラッシュアップしていたことです。例えば「伝票の出し方」といった発送の仕方のマニュアルは、そのときに作ったものが今も使われています。最初はそこまで完成度は高くなかったかもしれませんが、入社してすぐの目線で作ったマニュアルと、半年くらい経ったときの目線では違って見える部分が出てきます。引き継ぎの際にいったんマニュアルを見直して、ここも付け加えてみようとブラッシュアップができています。

すごく素敵な話ですね。どうしてもマニュアルというと、最初にしっかり作ることを意識しすぎて、作ったけど更新されない、で結局形骸化しちゃうこともよくあります。


一回作って終わりだと時代や背景に合わないようになってくることもあります。当初は仕事もまだ分かっていないですし、そのときは最適だと思っていても、時間と共に変わる業務もあります。特に教えたわけではありませんが、自分からやろうと気が付いたことからも、価値が高い取り組みだなと思いました。

まさに業務を見える化して、改善をする流れですね。
マニュアル作成コンテストで作成数アップを目指す
作成の浸透を目的としてコンテストを開催

先ほど話に出ていた、マニュアル作成コンテストを開催された理由を教えてください。

鈍化したマニュアル作成数のテコ入れです。当初、「1人1本は作成しましょう」とスタートし、作成数も増えたのですが、3ヶ月くらい経ってからなかなか増えなくなってしまいました。そこで、懸賞が付いたマニュアル作成コンテストを取り入れました。

全社でコンテストに取り組まれているというのは、すごくいい方法の一つだと思っています。

Teachme Bizに対する会社としての強いメッセージになったと思います。コンテストは中塚から、Teachme Bizを浸透させる一つのアイデアとして出てきました。ただ「作りましょう」だけでは、どうしても後回しになってしまいますが、会社として懸賞を出すということは、「仕事として取り組んでほしい」という強いメッセージになります。みんなの目を引くことはできたのかなと思っています。


コンテストは、どのように表彰されたのでしょうか。

一番いいものを作った部署と個人に賞を贈りました。最初は部署に対しての表彰のみだったのですが、コンテストは全社的に波及効果がとても高く、動画を使った手順書などクオリティが高いものも出てきたので、事前に用意してなかった個人賞も作りました。良い事例として社内にPRできたと思っています。
マニュアル作成コンテスト開催までの道のり

マニュアル作成コンテストの開催はどのように周知しましたか。

毎週定例で行っている部署会議で中塚から告知し、さらにポスターを作って全社メールでも送りました。


「開催します」と発表してから、評価まではどのくらいの期間がありましたか。

トータルで3ヶ月半ほどです。開催の告知から、2ヶ月ほど作成時間を取って、1ヶ月半かけて評価を行いました。スタディストのCS担当の方にもご協力いただいて、「A部署は何名参加している」などを教えていただき、評価の材料にしていったため、評価の負担は少なかったように感じています。

マニュアル作成コンテストを開催する際のポイントはありますか。

できる者・できない者の差が出てくるので、部署のチームワークで乗り切れるように促していくことです。私が全員にレクチャーしていくのは難しいので、各部署にある程度お任せして、フォローし合いながら進めてもらいました。分からないところがあれば、その都度聞いてほしいという体制にしていたので、最初の頃は、「こういうときはどうするんですか」といった問い合わせもありましたが、徐々にそれも解消されていきました。

とても参考になります。
2つのポイントを軸に評価した1回目のマニュアル作成コンテスト

マニュアル作成コンテストではどの部署/人が表彰されたのでしょうか。理由も伺いたいです。

貿易部が受賞しました。個人賞は営業部1課の高崎が受賞しています。表彰は部署対抗で行い、部署の全員が1本以上のマニュアルを掲載することを参加条件としていました。今回は、貿易部とブックオフ事業部、大阪支社の3部署が参加しています。その中で、量が多く、部署内の全員が同じくらいの量を掲載していた貿易部を選びました。

選考はどこをポイントとして評価されていたのでしょうか。

選考時は、作成数だけでなく、「ちゃんと考えて作っているかどうか」に着目しました。マニュアル・手順書の奥深さと言いますか、人に伝えたいと思って作られているかや、何も知らない者が見ても分かるものになっているか、という観点です。

貿易部や高崎様のマニュアルは、そこをクリアしたものだったのですね。

貿易部や高崎の手順書は、クオリティが高くて、他の者が見たときに、「このレベルで作ればいいんだ」という一つの指標になってくれました。そういったマニュアルが出てきたことも、マニュアル作成コンテスト開催の良かった点だと思っています。

1回目の評価軸としては、いかに部署全体として取り組まれてるかと、単純に作るだけでなくしっかり内容も考慮して作られているか、の2点で評価をされたのですね。

「全員が向き合っているか」は大きなポイントですが、やはり内容が重要です。「部署長がどれだけ熱心に取り組んでいるか」で、部署ごとに差が出ている印象なので、部署長のフォローをしていくことが今後の課題だと思っています。


コンテストはまた開催されるのでしょうか。

2月にも、第2弾を行います。1回目と同じような内容でやる予定ですが、今回はもっと業務に即した形で作れる者も出てくると思うので、期待しています。