「Teachme Bizでマニュアルを作るのは簡単だけど、運用するうえで考えることや決めること、意外と多いな…」
そう感じているユーザーの方々、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、そんなお悩みを持つユーザーの皆さま向けに「Teachme Bizの導入や推進で苦労したこと・工夫したこと」をテーマとし、Teachme Bizの導入・推進を実際に行ったご担当者さまに深掘りインタビューする特集を始めました!
第4回は2020年12月にご契約された株式会社魁力屋様。
本記事は、魁力屋様へのインタビューvol.3をお送りします。
↓前回記事↓
- 株式会社魁力屋 人材育成部部長※
濵口 孝之様 - 人材育成部を束ねる。Teachme Bizの導入・推進を行った。
- 株式会社魁力屋 人材育成部
永澤 奈穂実様 - 人材育成部において主に採用領域を担当。Teachme Bizを活用したマニュアル等の作成も担う。
※部署名は取材時のものとなります。2022年3月現在は、営業企画部
取材者:株式会社スタディスト 﨑村 藤岡
取材日:2021年 10月 22日
導入背景や目的をすり合わせたうえで実例を見せて説明していった
マネージャー会議や店長会議でかなりTeachme Bizの啓蒙活動を行われていたと思います。それくらいしないといけないな、ともともと思われていたのでしょうか。
実は、現場からは「本当に必要なものだと思ってもらえない限り、あっても見ないでしょうね」ということをずっと言われてました。せっかく費用をかけてやるのなら使われるものを提供したい、という思いがあったので、「なぜTeachme Bizを見なくてはならないのか」、「見るとどうなるのか」ということを、一生懸命伝えるようにしていました。
店舗での閲覧を開始するまではスムーズに進められましたか?何か工夫されたことはありますか?
僕は店長もエリアマネージャーの経験も経ているので、現場の気持ちが良く分かっているつもりです。導入目的や効果など私から全店長に発信しました。さらに、エリアマネージャーに、現場でバックアップしてもらえるような体制を作っていました。
3月上旬にも説明会を行われていたと伺っていますがそれ以外にも、週次会議などで啓蒙活動をされていたのですか。
週次まではやっていません。ただ、「こういう取り組みをしています」、「人材育成部で動画のマニュアルを作ります」ということは定期的に周知していました。
定例会議ではどのようなことをお話しされたのでしょうか。
定例のエリアマネージャー会議や店長会議では、実際に使って見せながら、今までになく視覚的に分かりやすいということを伝えました。例えば、お客様より目線を下げてオーダーを取るということも、紙のマニュアルでは、ベストな方法が分からない、人によってやり方が違う、という声もありました。
ところが、エリアマネージャーにTeachme Bizで作ったマニュアルを見せたときは、「すごく分かりやすくて良い!」とみんなに言われたのです。「とても分かりやすいし、指導教育に最適だ」という共通認識を持てたことが、Teachme Bizが定着する結果に繋がったと思っています。
「こういうものがあって」と伝えるだけでなく、その背景や目的をきちんとすり合わせて、さらに実際のものを見せて「これを使いたい!」と思わせる伝え方、すごく素敵です。
「Teachme Bizを使ってください」だけではなくて、「教育スピードを加速させましょう」という明確な目的があったことが良かったのだと思います。昔は体育会系な会社で、もともとは背中を見て学べ、というスタイルでしたが、Teachme Bizの導入を機に、「まずTeachme Bizで座学しましょう」という文化も根付いてきました。
採用が決まったときからTeachme Bizを使って研修を少しずつ始めていらっしゃるのですね。
新人のオリエンテーションにも使ってもらっています。あとは、新しいポジションに入る前に、ポジションの基礎をTeachme Bizの動画で事前に確認してもらっています。そういった使い方ができていて、すごく助かっています。
自学自習で使えるように、マニュアルを整備されていらっしゃるんですね。
人材育成部ができたときに、紙だけで作ってはいたのですが、やはりTeachme Bizで作ったときとは見やすさが全然違いました。
各店舗にタブレットを1台導入しTeachme Bizの運用を促した
マニュアルの新規作成や更新の周知はどのように行われていますか。
社内のグループウェアとして別ツールを使っており、その中でTeachme BizのURLを共有して周知をしています。初めは衛生と採用でここまでTeachme Bizを活用できるとは思っていなかったのですが、導入してみると大活躍です。店長などから「これ、Teachme Bizにはないですか」と言われるほど、周知できている状態になっていると思います。
店舗にパソコンがあるのですか、それともiPadとかで閲覧されているのでしょうか。
店舗にパソコンはあるのですが、加えて、Teachme Bizを導入するときに、タブレットを1店舗に1台用意しました。店舗PCは売上報告や発注などで使うため、従業員の教育環境として、タブレットで気軽にTeachme Bizを見られるように、というところを意識しています。
ベテランスタッフには困っていることを解消できるマニュアルを見せて閲覧数のアップを目指す
現場で運用を始めた頃は、なかなか閲覧が進んでいなかったと藤岡から聞いています。そのときのお話をお伺いしたいです。
開始した頃は、ベテランなら知っている新人教育中心のものしかありませんでした。だんだんと「Teachme Bizを見ないとできないマニュアル」が増えていき、閲覧も進んだ印象です。その上で、ベテランも当たり前にマニュアルを見るような環境が整うと、閲覧数がぐんと伸びていくイメージを持っています。
3月に閲覧を開始する前に2月に電子マネーの導入があって、そのマニュアルも作られたと聞いています。電子マネーという新しい仕組みを社内で各店舗に浸透される際、Teachme Bizが上手くハマったのでしょうか。
閲覧数が初期段階で急激に伸びた案件の一つです。もともとお支払いは現金のみだったのですが、クレジット端末を導入し、少々複雑な問題が起こったときにどうしたらいいのか分からない、という質問が現場から上がってきていました。電子マネーのマニュアルに関しては、現場の依頼をベースにすぐに動画を撮って、早めに全店へ浸透させる、ということになりました。
人材育成部の発案ではなく、現場から「ちょっと困ってる」という声を聞いて、先にそういうコンテンツを作って配信した背景だったんですね。
イレギュラー対応用のオペレーションマニュアルでした。電子マネーとクレジットを扱う操作方法は、端末の説明書に書いてあるので、「電子マネーの残額が不足したときにはどうするか」など、実際にトラブルになったことなどを取り上げています。そのため、「こんなこともあるんだ」「これ見とこうかな」っていう興味をそそられたのだと思います。
そのような背景もあり、3月の運用開始以前に現場でTeachme Bizを活用できた事例があったんですね。
そうです。初めは、今あるマニュアルを動画に起こしたものだけでした。だから、「Teachme Bizでこのようなことを始めました」と言っても、既存店からすると「知ってるよ」となるところからのスタートだったので、「どうしたら見てもらえるようになるか」はすごく考えました。
2月頃は、ベテランスタッフならできることや分かることも、一度マニュアル化しました。その上で、電子マネーのような新しいマニュアルを作ったので「電子マネーのマニュアル以外に、こんなものもTeachme Bizで見れるんだ」という認識を広げられ、Teachme Bizの浸透にかなり役立ったと思います。
こなれている方やベテランの方はマニュアルをなかなか見てくれないですよね。
見ないですね、本当にその通りです。ただ、ベテランだからこそ見てほしいという思いもあります。Teachme Bizの推進強化という意味で、運用開始からしばらくは、今あるマニュアルは一度全員に見てね、と伝えました。コロナで一時期売上が落ち着いた時期もあったので、有効に使っていただけたと思っています。
ベテランの方には、初めから基本的なマニュアルを見てもらうより、まずは当人たちが困ってそうなことを見せて「Teachme Bizもいいね」と思ってもらう方が、より浸透しやすいということでしょうか。
はい。ただ、各店舗の閲覧数を確認したときに、本当に満足のいく数までは現状で届いていません。ちょくちょく閲覧数が伸びている店舗は出てきたので、その店舗の成功事例を横展開するなどの工夫もしました。
実は悩みがあるのですが、Teachme Bizっていう言葉がちょっと覚えづらいのか言葉がなかなか浸透しないんです。初めは覚え間違えが多くて苦労しました。(苦笑)
とはいえ『Teachme Biz』の存在はきちんと伝えていたので、もうTeachme Bizを知らない店舗スタッフはいないです。
これまでに閲覧数がぐんと伸びたマニュアルは何ですか。
季節商品や内容変更のあったメニューから、ベテランにも閲覧が進んでいったと思います。例えば、期間限定でやってる台湾ラーメンというメニューのマニュアルは閲覧数が伸びました。
台湾ラーメンは、例年登場するメニューですが、毎年商品部がブラッシュアップしているんです。今まではその変更を紙のマニュアルでしか見られなかったのが、「もやしとにらをどれくらいの時間と要領で炒めて」みたいなことが、視覚的に分かりやすく見られるようになりました。
閲覧数が伸びて、何か変化はありましたか。
専門的な話で言うと、タレの歩留まり率が良くなったり、食材の間違いが無くなったりしました。実はにらが入っていなかったとか、間違えて別の食材が入っていた、といった問題がかなり改善されたと商品部からは聞いています。
調理系のマニュアルも濵口様のチーム中心で作られているのですか。
商品開発部の社員が作っています。公開するときに僕らも監修していますが、ほぼその担当社員1名が作っていますね。以前は無料の動画編集アプリを使ってマニュアルを作成していたようで、すごく苦労していました。Teachme Bizを入れてからは非常に助かっているようです。
昔は動画でレシピを案内されていたのですか。
ずっと紙だったのですが、YouTubeで配信したこともありますし、いろいろ試行錯誤しながら進めていました。それがTeachme Biz一つで、一気通貫でできるようになっています。
HACCP対応のマニュアルも、3月の段階ではまだ無かったとは聞いています。
HACCPの義務化で、今までと違う管理方法やオペレーション変更が発生しました。店舗のスタッフは、これは法改正なので、HACCPの対応ができないとかなりまずいというプレッシャーがあったと思います。当社は人材育成部に衛生部門があったので、HACCPでがらりと変わったオペレーションをTeachme Bizを使って説明することができました。
私が店長へHACCPについて説明したのですが、そこでもTeachme Bizに助けられました。店長会議で、説明ツールとしてTeachme Bizを使用しました。説明会1回だけでは伝えきれなかったので、Teachme Bizのマニュアルで事前学習をしてもらい、同じものを会場で見せながら説明して、さらに帰って復習してもらうように店長たちに伝えました。
人材育成部に衛生の役割がなかったら、ここまでHACCP対応のためにTeachme Bizを使っていなかったと思います。ただそのおかげで、HACCPだけでなくTeachme Bizについても周知できたようにも感じています。むしろ、Teachme BizがなかったらHACCPはどうなっていたのだろうと、考えるだけで恐ろしいほどです。笑
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