オンラインマニュアル/ヘルプセンターを少人数で作成更新管理している運用ノウハウ【後編】

2022-12-23 03:45:27 UTC 2023-03-07 09:16:47 UTC
タイトル

前編に引き続き、弊社スタディストのカスタマーサポート部門の和田みなりによる「オンラインマニュアル/ヘルプセンターを少人数で作成更新管理している運用ノウハウ」セッションのレポートをお届けします。
後編では、実際のマニュアルの運用方法を中心にご紹介します。
聞き手は、プロダクトマーケティングマネージャー木本俊光が務めます。

目次
 
マニュアル運用ノウハウ「作成」「更新」「鮮度維持」のコツ 作成時のポイント:「誰が」「何を」「どのように」作成するのかを統一する 更新時のポイント:「いつ」「何を」「どのように」更新するのかを統一する 鮮度維持のためのポイント:定期的な棚卸しと気づきベースでの更新が重要 業界未経験だった社員が実体験から語るTeachme Bizのメリット 業務効率化だけでなく、教育を受ける側の心理的安心感も大きい

マニュアル運用ノウハウ「作成」「更新」「鮮度維持」のコツ

作成時のポイント:「誰が」「何を」「どのように」作成するのかを統一する

マニュアルの運用について1

和田:
ここからは、実際のマニュアルの運用方法について、作成・更新・鮮度維持の内容に分けてご紹介していきます。
まず、マニュアル作成のポイントです。使い勝手のよい外部公開マニュアルを作成するには、「誰が」「何を」「どのように」作成するのかを事前に統一することが大切です。

カスタマーサポートではオンラインマニュアルのガイドラインを作り、それに沿ってマニュアル作成をすることで一定の質を担保できるようにしています。その内容をご紹介します。

【マニュアル作成のガイドライン】
表紙のタイトル
  • 表名を整え、機能名や画面上の文字表現に沿った言葉を選ぶ
  • アプリの種類を記載する
表紙
  • 表紙画像は画面のスクリーンショットか、イメージに近い画像素材を利用する
  • 表紙の説明文は、何について説明するか、端的に記載できるようにする
内容
  • 冒頭に操作できる人を明記する
  • 付加できる権限やプラン、バージョンが限られている場合には、冒頭に権限説明をするステップを追加する
ステップの分け方
  • 1ステップにたくさんの操作が書かれていると分かりづらいため、1ステップあたり1~2アクションで収まるようにする
ステップのタイトル
  • マニュアル内のステップタイトルを読むだけで、一連の手順を把握できるように意識して記載する
内容についての注意点
  • 説明文にたくさんの内容を書いても、作成者が思うほど閲覧者は読んでくれないため、説明文なしで伝わるよう意識する
  • マニュアルの改訂時に備え、タイトルに「まず」「はじめに」「次に」「最後に」などの順序を表す文言や数字は使用しない
  • 画像、マーキング、説明文に重複した記載がないようにする(改定時の漏れを防ぐため)

更新時のポイント:「いつ」「何を」「どのように」更新するのかを統一する

マニュアルの運用について2

和田:
次は、マニュアル更新時のポイントです。更新する際は、「いつ」「何を」「どのように」更新するのかを統一することが大切です。更新は、しようと思えば際限なくできてしまうため、ゴールを決めておくことが一番重要になります。

そのため、更新要否を定めたガイドラインを作り、その基準にしたがって更新を実施しています。

まず、表紙に原則指針を記載し、各ステップに詳細を記入しています。

例えば、「まったく異なる画面が表示される場合は更新をする」としています。更新するのが当たり前と思える内容であっても、ガイドラインには記載するようにしています。

また、「マニュアルの画像内で指定しているボタンなどが実際と異なる場合は更新する」としています。「※該当箇所以外のUIが異なっている場合は変更対象にしなくてよい」とあり、終わりのない更新にならないようゴールを掲げています。

木本:
あまり細かいところまでは更新しない、マニュアルのメイン部分が変更されたら更新する、といった基準で行っているんですね。

和田:
そうです。外部公開マニュアルは500件あるため、全部見ようとすると膨大になってしまうため割り切るようにしています。

鮮度維持のためのポイント:定期的な棚卸しと気づきベースでの更新が重要

マニュアルの運用について3

和田:
続いて、マニュアルの鮮度維持についてです。 ポイントは、「定期的にマニュアルの棚卸しのタイミングを設ける」と、「気づきベースで更新サイクルを回す仕組みをとる」の2つです。

定期的なマニュアルの棚卸しに関しては、マニュアル一覧出力機能を使って出力したリストをもとにチェックをします。リスト化したものを1件ずつ見ていき、長く更新されていないマニュアルがなくなるよう意識していきます。

気づきベースの更新に関しては、改定依頼フォームを作成して行っています。
改定依頼フォームは、自部署・他部署問わずリクエストが可能になっているため、リクエストフォームとしてだけではなく、自分たちのタスク管理や、個人の業務量や対応実績の把握にも活用しています。

木本:
改定依頼フォームは、他部署で「お客さまからこういう依頼や要望があったよ」というときも、同じところに入れて集めていきますよね。

和田:
はい。それを定期的に棚卸しして、みんなで更新していっています。
カスタマーサポート部門という名前ですが、実際には社内からの問い合わせも結構ありますので、社内外関係なく、プロダクトに関連することは集めて、応えていっているという形ですね。

業界未経験だった社員が実体験から語るTeachme Bizのメリット

業務効率化だけでなく、教育を受ける側の心理的安心感も大きい

和田:
発表については以上になるのですが、最後に私がスタディストに入社してからの実際の経験を踏まえて、Teachme Bizのメリットについてお話しさせていただきます。

前職では、OJTによる口頭指導を一生懸命メモに取る、メンター不在の際は質問を嫌がるタイプの人に頭を下げて聞かないといけないなど、業務を覚える中で辛いと感じることもありました。

一方、スタディストではトレーニングコースが用意され、質問する際も「マニュアルのここが分からないんです」と聞けばよいので、とても安心感がありました。

分からないことを質問するのって、相手によっては「私の教え方が悪いの?」と思われたらどうしようとか、教わる側も気を遣う部分が多いですよね。
しかし「マニュアルのここが分かりません」と伝えるだけなら、そういった気遣いも必要ないので、個人的にはそこも大きな安心材料だったと思います。

入社配属時の事例

木本:
なるほど。スタディストは、教育の際に「まずマニュアル見てやってみてください」「3分悩んだら相談してください」というスタンスだから、聞きたいときは聞けるし、調べたいときは調べられる。そこを両方カバーできているのは、新人とコミュニケーションをするうえで特徴的かもしれませんね。

また、社内からも「プロダクトに関して分からないことがあったら、カスタマーサポートに聞こう」と、頼りにされている印象があります。
カスタマーサポートの誰に聞いても細かく答えてくれますし、その背景には、新人育成のときからしっかりと新しい情報をインプットしたり、変更があれば通知をしたり、チームとして知識や信頼を蓄積していることがあるんだな、と感じました。

それでは、本日のセッションは以上になります。ありがとうございました!