経費精算ツール導入/電子帳簿保存法への対応時のTeachme Biz活用事例のご紹介【後編】

2022-12-23 03:03:19 UTC 2023-03-07 09:16:51 UTC
タイトル

前編に引き続き、弊社スタディスト管理部経理ユニットの浅井志織による「経費精算ツール導入/電子帳簿保存法への対応時のTeachme Biz活用事例のご紹介」セッションのレポートをお届けします。
後編では、事例2「電子帳簿保存法に対応した際のマニュアル活用」を中心にご紹介します。
聞き手は、プロダクトマーケティングマネージャー木本俊光が務めます。

目次
 
事例2:電子帳簿保存法に対応した際のマニュアル活用 ポイント1:難しいものは省き、社員にやってほしいことに特化して記載する ポイント2:運用開始後にNGが見つかった部分は、すぐマニュアルに反映 経理と社員双方の無駄を減らせば、経理業務の質の確保に繋がる いろいろなことをマニュアルに残しておくという習慣が重要

事例2:電子帳簿保存法に対応した際のマニュアル活用

電子帳簿保存法対応マニュアル事例1

浅井:
続いて、電子帳簿保存法に対応した際にどのようにマニュアルを活用したかをご紹介します。

スタディストでは、今期初めから、電子帳簿保存・スキャナ保存・電子取引データ保存の3種類を一気に対応しました。
それに先立って検討期に、関連知識のインプットや関係書類の洗い出し、規程作成などの担当部署が把握しないといけない作業などを集中して行いました。

その後、電子スタンプの実装期間から社員向けのマニュアルを作成し、全社展開と運用開始後にマニュアルのブラッシュアップを行ったという流れになります。

マニュアル作成の工夫ポイントは以下の2つです。

  1. 難しい法廷要件は省き、社員にやってほしいことに特化しマニュアル記載
  2. 運用開始し、実際にミスやつまずきがあった部分は、小まめにマニュアルに反映

電子帳簿保存に関するマニュアルは、全社周知に関わり、閲覧数が多いことが期待されている部分でのみ活用しました。
今回、経理ユニット内での知識統一は、どうしても法律の細かい要件把握などがメインになったため、マニュアルではなく課題図書を全メンバーが読むなどのインプット作業で対応しました。

では、工夫したポイントを順に見ていきましょう。

ポイント1:難しいものは省き、社員にやってほしいことに特化して記載する

浅井:
法律の要件はいろいろあるのですが、難しいものは省いて具体的に伝えるよう意識しました。

例えば「領収書の写真はこういう風に撮ってください」など、絶対に外してほしくないことに集中して作成しています。

ポイント2:運用開始後にNGが見つかった部分は、すぐマニュアルに反映

浅井:
次に工夫2ですが、実際に運用してからNGが出てきた場合はマニュアルに反映し、次に精算する社員の対応や新入社員教育に役立てています。

実例を見てみましょう。

電子帳簿保存法対応マニュアル事例2

浅井:
こちら、ちょうど金額の数字が反射で見えなくなってしまっている領収書になります。こちらは写真撮影の際の注意点として、マニュアルにNGパターンとして反映させました。

木本:
これは、経理ユニットが想定してなかったNGパターンになるのでしょうか?

浅井:
そうですね。「写真を撮るときに字がぼやける」などは想定していたのですが、画像のようにJRの透かしが反射してしまうというのは、想像していませんでした。しかし、一度問い合わせがあれば、すぐにマニュアルに反映させていきます。

他にも、運用後に質問が相次いだ箇所もあったため、新しく対応するためのマニュアルを作成しました。そちらも実例をご紹介します。

問い合わせ事例

浅井:
2件の質問が表示されていますが、どちらも「経費精算ソフトにタイムスタンプが導入されてから、一度提出した領収書の画像の差し替えができなくなりました。どうしたらよいですか?」という相談になります。

木本:
これには私も引っかかりました。
解決するには、「データを勝手に変えると法律に対応できないから、コピーしてやり直してください」というやり取りが必要ということですね?

浅井:
その通りです。この問題については、一番簡単に操作できる方法のマニュアルを新たに作成し、「領収書を差し替えてほしい場合は、差し戻しとともにこのマニュアルのURLを付ける」という形で、説明のやり取りをしなくても精算者側が理解できるようにしました。

以上が、電子帳簿保存法に対応した際のマニュアル活用事例になります。

経理と社員双方の無駄を減らせば、経理業務の質の確保に繋がる

浅井:
経理業務におけるマニュアル活用についてのまとめです。

経理業務には、マニュアルだけではこなせない前提知識が絶対に必要です。しかし本日ご紹介したように、全社に広く知ってほしいことや、グループ内で共有しておきたいことをマニュアルに残しておくことで、効率化を進めることができます。

社員と経理双方のやり取りにかかる時間を減らし、チェック業務や新しい会計基準のインプットなどの時間を生み出すことができれば、より質の高い経理業務に繋がると考え、日々努めています。

木本:
確かに、一気に経理精算システムを入れ替えて、システムのトライアルと同時に部内でマニュアルのトライアルも進めるというやり方は合理的だと感じました。

いろいろなことをマニュアルに残しておくという習慣が重要

木本:
最後に質問です。さまざまな会社で経理をされてきた浅井さんから見て、スタディストの経理部が他社と違うと思うのはどんなところですか?

浅井:
まず、いろいろなことをマニュアルに残しておくという習慣ができている会社だと思います。普通の会社ですと、人が入ってくると1対1で「ここをこうして」とOJTのような研修で仕事を教えていくことが多いと思いますが、スタディストはマニュアル化の習慣があるので、入社したら「マニュアル一覧」を渡されて、自分でそれを見ながら覚えていき、分からないところだけ質問できますよね。
そのためかなり効率がよく、新メンバーが入っても回せるような仕組みになっていると思います。

木本:
なるほど。例えば、経費申請の差し戻しなどはどこの会社でもあると思いますが、そのやり方などにも違いがありますか?

浅井:
差し戻しがあっても、マニュアルのURLを貼って送れば済むというのはすごく大きいです。
以前の会社ですと、差し戻しがあると電話で「どうやって操作したらいい?」と質問が来て、「ここをクリックして、ここをクリックして、こうなります」と1つずつ説明していたのですが、そうした手間はスタディストではないですね。

木本:
電話だと、「何につまずいているのか」を特定するところから大変な場合もあると思います。その点でも、マニュアルがSTEPごとになっていて、どこが分からないのか特定しやすいことはメリットですね。

浅井:
はい、「STEP何番でつまずいています」と伝えてもらえるので、こちらも対応しやすいです。電話だと「とにかく、経費精算ができないんだよ」となってしまうと思います。

木本:
私もいつも差し戻しなどでお世話になっているので、非常に助かっています。

それでは、本日のセッションは以上になります。ありがとうございました!