前編に引き続き、弊社スタディストの人事部人事グループ人材開発ユニット ユニットリーダーの打田優子による、「スタディスト社員の半数が受けた育成プログラム『BootCamp』とTeachme Biz活用」セッションのレポートをお届けします。後編では、BootCampの効果や課題、その課題を解決するための取り組みについてご紹介します。聞き手は、プロダクトマーケティングマネージャーの木本俊光が務めます。
BootCampの効果と3つの課題。改善のための新規コンテンツも
有用性の高い研修として評価されているBootCamp
打田:
では次に、BootCampの効果について紹介していきましょう。
新入社員が現場に配属されて2~3ヵ月経った頃、実務がスタートしている状態で「BootCampの学びが役に立っているか?」「実践に即した内容だったか?」「自身の役割に合っていたか?」というアンケートを取っているんです。その結果、約9割の方が「役に立っています」と回答してくれており、有用度の高い研修になっているのではないかと思っています。
拡大フェーズにある反面、生じてきた課題も
打田:
一方で、実は最近生じている課題も、大きく分けて3つあります。1つ目は、インプット量が増えてしまったこと。Teachme Bizがどんどん改善され、機能も充実していく中で、新しいメンバーがインプットしなければならない量がものすごく増えてしまい、以前よりもプレゼンテストのハードルが高くなってしまっています。
2つ目は、入社人数が増加したことで、テスト対応をする講師のリソースが不足してしまっていること。そして3つ目は、オンライン環境下かつ入社する同期の人数が多くなったことで、「講義の場で発言しづらい」といった声も聞こえるようになってきたことです。
自己紹介コンテンツで同期同士の理解を促進
打田:
そこで、これまでのプログラム構成を見直し、さらに段階的に知識をインプットしていく構成に変更し、目指すべきゴールに向けてより着実に階段を上れるようにしました。
具体例の1つが「自己紹介マニュアルの作成」というコンテンツです。研修初期の段階で、Teachme Bizで自己紹介を作成して発表し合うというコンテンツを設けました。同期同士、お互いをよりよく知ってもらい、同期全員が集まった講義の場でも発言しやすくなるように、と考えました。
打田:
リンクされている先輩のマニュアルをサンプルにしてもらいつつ、自分のパーソナリティをまとめたコンテンツを作ってもらっています。
評価基準を設け、同期同士で学び合える仕組みに
打田:
また、デモンストレーションのテスト時には、事前に同期同士でペアになってデモのチェックをし合うという機会も設けてみました。同期と助け合いながら切磋琢磨することを促しつつ、講師が評価を行うテストもクリアしやすくするためです。
打田:
同期同士でチェックや評価をしてもらうため、「どのように準備して行えばいいのか」や評価基準を決め、まとめています。こうすることで、講師がいなくてもお互いに「操作が漏れていないか」「説明が不足していないか」といったチェックができるようになっています。
木本:
マニュアルや基準があるから、受講生同士だけでも学び合えるんですね。
打田:
そうですね。同期同士でデモンストレーションをある程度高め合ったうえで、最終的にテストに臨んでもらうという進め方になっています。
インプットだけに頼らず、自分の言葉でプレゼンするためのワークショップ
打田:
最後にもう1つ、追加内容としてワークショップ形式のコンテンツをご紹介させていただきます。「何からマニュアルにすべきか」をプレゼンするコンテンツがあるのですが、そこに特定のお客さまを想定した業務の可視化を同期と一緒に体験できるワークショップ「ABC業務整理ワーク」を追加しました。
打田:
オンラインのワークショップなので、業務の洗い出しには「Jamboard(ジャムボード)」という画面上に付箋を書いて貼れるツールを使い、「どこからマニュアルにすべきか」「これはマニュアルにできるよね」などと話し合います。最終的に「お客さまの現場で、この担当者の方しかできないことって何だろう?」といったことまで考えてもらったうえで、プレゼンしてもらいます。
プレゼンに臨む際は事前にプレゼン内容を一生懸命覚えると思いますが、このように自身で体験したことを踏まえてプレゼンしていただくことで、ただ覚えたことを話すのではなく、さらに自分の言葉でアウトプットできるようになれば、と意図したコンテンツです。
「その人らしいアウトプット」をより大切にする研修へ
打田:
BootCampでは、今年(2022年)に入って新たな課題が出てきたことで、今年8月から思考重視型の研修をスタートしています。これまでアウトプット重視だった研修を、受講生が深く考え、自分の言葉で表現して同期と学び合う研修へとさらに進化させています。
BootCampは「守・破・離」に当てはめると、入社間もないタイミングでサービスの基礎を学ぶ「守 」に取り組むステージではあります。一方で、配属後も自ら考え、付加価値の高い仕事をしてほしいという願いを込めて、「その人らしい、その人だからこそのアウトプット」も大事にしています。
これから、この研修を経て現場に配属されたメンバーが、皆さまのご支援をすることもあるかと思います。彼らが研修の学びを活かし、皆さまのお役に立てるよう願っています。
木本:
まさに、このイベントの企画でもBootCampの卒業生が活躍していますね。とても頼れる存在です。
私自身もかつてBootCamp受講生でしたので、「こんな仕組みだったんだ!」と新たに学びになった部分もありましたし、「今はこんなに進化しているんだ!」という驚きもありました。本日はありがとうございました。
打田:
ありがとうございました!