「Teachme Bizでマニュアルを作るのは簡単だけど、運用するうえで考えることや決めることは、意外と多いな…」
そう感じているユーザーの方々も、いらっしゃるのではないでしょうか?
そんなお悩みを持つユーザーの皆さま向けに「Teachme Bizの導入や推進で苦労したこと・工夫したこと」をテーマとし、Teachme Bizの導入や運用を実際に推進したご担当者さまに深掘りインタビューさせていただく特集を始めました!
第5回は2021年1月にご契約いただいた株式会社GOESWELL様です。当日は、﨑村が取材をさせていただきました。
※取材日:2021年10月15日
- 株式会社GOESWELL 人材開発事業本部
井福 竜也 様 - GOESWELL全社の教育、採用、評価制度等、「人材開発業務」全般の設計責任者。
- 株式会社GOESWELL 人材開発事業本部教育戦略部教育戦略課
本多 麻美 様 - 人材開発の中でも教育部門として全社教育の設計、研修構築・実施責任者。TeachmeBiz導入のメイン担当。
入社後すぐにTeachme Bizを活用してもらえるよう閲覧環境を整備
新入社員の方がTeachme Bizを見る端末環境について教えてください。
社用携帯とパソコンですね。営業職に関しては社用携帯がありまして、Teachme Bizアプリをインストールした状態で入社時に渡しています。通常の自習時間は、社用携帯同様に全員貸与されているSurfaceでTeachme Bizを見ています。
研修が始まるタイミングでTeachme BizのログインURLとそれぞれのアカウント情報をメールなどで送る運用方法でしょうか?
研修カリキュラムでTeachme Bizの操作説明が組まれており「こういうメールが届いているから、まずこの場でログインしてみましょう」と説明する時間を作っています。カリキュラムでいうと2日目なのですが、ITツールに弱い者ですと、メールを送っただけではログインできないこともあります。そのためカリキュラムの最初に、ログインまで一緒に行い、コースの説明をして「修了ボタンを押すの忘れないでね」「テストをクリックするとGoogleフォームに飛ぶからね」といった一通りの説明を行っています。
ただ、そうした説明ができているのは営業職だけで、他の部門でTeachme Bizを使うときには「Teachme Bizの操作方法」というパワポで作ったマニュアルを渡しているのが現状です。他の部門から「新人が入社するのでTeachme Bizのアカウントを作ってください」という依頼が私に来たら、私がコースを配信して、メールでマニュアルを送っています。
営業用の社用携帯はMDMで管理して、一括でアプリをインストールされているのですか?
そうです。入社時に端末を準備する際、一括で入れるようにシステム部門に依頼をしていますので、自動的にインストールしてもらう仕組みになっています。
閲覧者のフィードバックは10分以内に動画へ反映
現在、マニュアル新規作成、更新はどういう運用でされているのでしょうか。
必要があれば随時行っています。先回りしてやりたいのですが、他の業務が忙しくなかなか手が回っていません。たまに受講者から「テストの答えがおかしいんじゃないか」といった指摘を頂いて、慌てて直すこともあります。また、会社のツールが変わるなどのタイミングで、それに合わせて変更するものはないかをチェックしています。
新規の動画に関しては、営業数字を上げるための研修企画を立てるときに、ロープレ動画も順次増やしている状態です。
先回りでの更新が追いついてないとのことですが、逆に言うと実際に閲覧されてる方からのフィードバックを受けて、すぐに更新することはできているんですね。
だいたい10分以内には直しています。
そこは、Teachme Bizのいいところというか、コンテンツがオンラインで管理されているからこその強みがあるのでしょうか。
更新作業や修正は早いですね。操作が簡単なので誰でもすぐ直せる、そしてすぐに反映されるので非常に使い勝手がいいです。
更新運用に関して参考になることがあるとすれば、Excelで動画マスターを作っていることでしょうか。Teachme Bizに格納しているすべての動画について、動画のタイトル・格納場所・更新歴・最終更新日などをExcel上にまとめて管理しています。現状で、200本近くはあります。
例えばシステムの入れ替えなどがあったときに、対象のマニュアル動画がすぐに分かるように一覧を準備されているということですか。
そうです。忙しくなると、修正したかどうか分からなくなるので、いつ修正したかなどが分かるようにしています。
動画マスターは部署の皆さんで随時更新しているんですか。
動画の制作をメインで担当している者がExcelも得意なので、1名でマスターを管理し、メンテナンスも対応しています。動画を修正した各人が、マスターも自分で更新するようにはしているのですが、たまに漏れてしまうので、管理者としてチェックを入れてもらっています。
営業部とコミュニケーションを取りながら、現場に即した研修動画に
今後の取組みについてお伺いできますか?
まだアイデア段階ですが、最近リリースした「スマホで保険管理」というアプリに関する領域でTeachme Bizを活用できないかな、と思っています。複数の保険会社、保険種類に関わらず、まとめて保険証券をデータ管理できるサービスで、せっかくご契約いただいた保険内容をもっと身近に管理して、ご安心いただけるように提供しています。アプリに関する問い合わせ対応などでも活用できると面白いかもな、と考えております。
良いですね!ぜひ、新しいサービスでもTeachme Bizを活用いただけたら弊社も嬉しいです。
最後に、Teachme Bizの管理者として、上手く進めるための秘訣やコツを教えてください。
弊社の場合、入社してすぐにTeachme Bizを見ることを習慣づけているので、上手くいっているのだろうと思っています。入社して1〜2日目に「自習といえばTeachme Bizを開くんだ、分からないことがあったらここで見ればいいんだ」という認識を植えつけてしまっている状態です。そのため、あまり苦労せずに最初からスムーズにできているので、運用していて上手くいかなかったことはありません。
他社様でも分からないことがあればTeachme Bizを開く、という意識づけすることを重視されると良いのかもしれませんね。マニュアルを作っている身としても、Teachme Bizを見てもらうためにもっとマニュアルを作ろう、と作りがいがあるんじゃないかなと感じています。
井福様はいかがでしょうか。
私は上手く進めるためのコツは3点あると思っています。
1つ目は、Teachme Biz導入以前にある程度の研修プログラムやマニュアルを自社で用意していること。当社では、各部門の研修資材に対し、プログラムデザインや内容をすべて文字ベースで作っていました。このベースがあったことで導入がスムーズにできたのだと思います。事前に研修の土台が作られていて、そこに新型コロナの影響があり、DXしようと決めたので、土台があったことが大きなポイントでした。ゼロベースから始めるとなると、もっと時間がかかっていたと思います。
2つ目は、Teachme Bizの導入に当たり、事前にコンセンサスを取っておくこと。営業現場が強い会社なので、「見るだけで本当に研修になるのか?」と、オンライン研修に積極的ではない者も多いです。当社では導入の際、そういった懸念をすべて払拭するようにしました。各部門責任者を集めて「これからはTeachme Bizを使っていきます」と、全社的な基本合意をしっかり取ったのです。「世間ではDX化が進んでいて、効率的な研修をしていく必要があるので、こういうものをしっかり入れていくね」という背景も含めて、各部門の管理職に対してしっかり落とし込む作業は、本多がほぼすべてのマネージャーに対してしっかり対応してくれました。
3つ目は覚悟です。これがなければ動画を200本も内製できなかったと思います。やるって決めたらやる。現場だけでなく、責任者側もきちんと制作のための時間を考慮して業務設計をする。Teachme Bizである程度簡単になる、便利になると言っても数本作って終わりではないです。本当にやり遂げる覚悟が必要です。
たしかに、その3点はどれもすごく大事ですよね。特に2つ目の社内コンセンサスは特に苦手意識を持つ人も多いように感じています。
研修部門は、会社の中では縁の下の力持ちで、影が薄くなりがちです。そうならないように私達は、当初からいかにイニシアティブを取るかを考えて進めてきました。比較的モノが言えるポジショニングにはあります。しっかり発言をして、こっちが現場をディレクションをするイメージです。極端にいえば「我々が文化を作るので」ぐらいに言ったほうがいいと思います。
井福様や本多様はもともと営業職出身だったのでしょうか。それともずっと人事・人材関連をされていらっしゃったんですか。
私は保険の営業職もやっていましたし、弊社に入社する前は6年ほどコンサル会社にもいました。その前にも保険の営業をやっていたので、営業経験のほうが長いです。
私も広告代理店など別の業界も含めて営業職の方が長いです。人材関連の業務は弊社が初めてでした。
営業職の方がどう考えて動くかが分かるからこそ、上手く活用いただけているとも言えそうですね。
営業目線で作れていたとしても、「現場を知らないのに」「ちょっと時代遅れだ」など、営業部との行き違いは必ず起きてくると思います。弊社ではその点を、営業部と定期的にミーティングをして解消しています。今の研修に対してどう思っているかをヒアリングして、かけ離れていないように調整していく方法です。
また、基礎の部分で全体に共通する部分は教育で対応し、どう伝えていくかのプラスαのスキル部分は現場で、というようにすみ分けをしました。お互いが、そこを弁えて作っていくと、営業現場との衝突もなく、円滑に進めていけるのかなとは思います。
本多さんはバランスがよくて、立ち回りが上手いです。僕にはできない。こういう方がいるから回っていると思っています。
本日お話を伺って、本多様は本当に推進力がある方なんだと思いました。巻き込みやスケジューリング等しっかりできる方がそろっていたことも、導入成功の秘訣の1つだったのかなと勉強になりました。
本日はありがとうございました!
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