「Teachme Bizでマニュアルを作るのは簡単だけど、運用するうえで考えることや決めることは、意外と多いな…」
そう感じているユーザーの方々も、いらっしゃるのではないでしょうか?
そんなお悩みを持つユーザーの皆さま向けに「Teachme Bizの導入や推進で苦労したこと・工夫したこと」をテーマとし、Teachme Bizの導入や運用を実際に推進したご担当者さまに深掘りインタビューさせていただく特集を始めました!
第5回は2021年1月にご契約いただいた株式会社GOESWELL様です。当日は、﨑村が取材をさせていただきました。
※取材日:2021年10月15日
- 株式会社GOESWELL 人材開発事業本部
井福 竜也 様 - GOESWELL全社の教育、採用、評価制度等、「人材開発業務」全般の設計責任者。
- 株式会社GOESWELL 人材開発事業本部教育戦略部教育戦略課
本多 麻美 様 - 人材開発の中でも教育部門として全社教育の設計、研修構築・実施責任者。TeachmeBiz導入のメイン担当。
頻繁に更新しなくて済むよう動画の構成などを工夫
マニュアル作成に当たって、特に大変だったところはありますか。
ロープレ動画の撮影が大変でした。動画化する内容を考えるところから始まっていましたし、演じているのもプロではなく一社員でしたので、台本を覚えきれずに10テイク以上撮影するケースもありました。
撮影中に工夫されたことはありますか?
「どうやって撮っておけば編集が楽になるか」を考えるようにしていました。失敗を重ねながら、次に活かせるように一つ一つ積み上げていくようなイメージです。撮影自体が本当に大変だったので、できるだけ撮り直しを少なくするように意識していました。
例えば、撮影中にミスをしてリテイクが発生した場合に「ここからXXのシーンの撮り直し版」と書いた紙を撮っておくことなどです。こうしておくことで、編集時にシーン同士の差し替えが楽になります。進めながら編集点を作るのが上手くなったな、と思います。
また、セリフを噛んでしまっても、5秒間ほど動かず、言い直して撮ればキレイに編集で繋げられます。そういう小さな工夫を毎日やっていました。
編集時に必要な箇所をすぐ見つけられるように編集点を入れていったんですね。
はい。パワーディレクターという動画編集ソフトを導入したのですが、編集作業に慣れるまでは時間がかかった印象があります。
井福様も何か工夫されたことはありますか。
近い将来、情報更新がありそうな箇所を考えて撮影することは意識していました。保険業界は、営業ツールや会社の戦略、国の法律によって社内的な営業プロセスが変わるなど、変化の多い業界のため、どう更新していくのかを考えたうえで撮影・編集する必要があります。
保険業界では、社会保障制度といった基本的な知識も学びます。しかし、例えば年金額を動画に入れてしまうと、1年に1回金額が変わったりするので、頻繁に動画を編集する必要があります。変化の多いものに関しては、あえて動画には具体的な数字を入れないように作るなどの工夫はしていました。
更新や修正も見据えて作られていたのですね。
できるだけ更新や修正が少なくなるように作っています。でも、すでに半分くらい撮り直しが発生して、この夏に撮り直しを行いました。
4月の組織再編に当たり、社名が変わってしまい、撮影を進めていた3月時点では前社名の「保険見直し本舗」で撮っていたので、どうしても撮り直す必要が出てしまったという経緯もあります。
マニュアル作成を進める中で、Teachme Bizが便利だと思ったことはありましたか。
各種業務システムの操作マニュアルを作るときに、キャプチャで簡単に分かりやすくマニュアル化できて、すごく使い勝手がよいと感じました。Teachme Bizの中で一番使った機能は、画面や動画のキャプチャ機能です。
研修を受ける新入社員にはITツールの操作に弱い者も多く、システムの利用にハードルがある者もいます。Teachme Bizは「こんな操作をして、次はここをクリックするんだよ」というのを簡単に画面上で収録して展開までできるため、非常に使い勝手がいいと感じました。
店舗でお客様と商談しながら保険のシミュレーションをしたり、計算したりといったシステムもいっぱいありそうですね。
現段階で各システムのマニュアルを全部作るところまではできていませんが、いろいろな自社内のシステムを使うのにTeachme Bizを使って動画を撮るなど、重宝しています。
トレーニング機能を最大限に活用し、研修者の理解度や課題を把握
もともと導入当初からトレーニング機能を使う予定でご契約されたんですか?
当初から中途採用者向けに、必要な研修をまとめたコースを作って活用できそうだなと思っていました。
4月1日に新卒と中途を合わせて65名ほどが入社しましたが、新卒が49名と、そこまで多いのは想定外のことでした。実は、新卒研修のシミュレーションを全くしていなかったため、慌ててTeachme Bizで新卒社員の研修を設計しました。
トレーニングコースを構築するに当たって工夫したことがあれば、お伺いしたいです。
コース構築については、以前から弊社で運用していた研修カリキュラムがあり、ほぼそのままコースに反映できたため、そこまで難しさは感じませんでした。入社後2ヶ月間で受けるカリキュラムがすでに構築済みの状態で、そのままコースとして組み込むだけだったので、構成を考える手間は一切なかったです。
入社1日目には何をやって、2日目には何をやってという、詳細なカリキュラムも全部構築しておりました。そのため、Teachme Bizのコースも、入社1週目はこれをやるなど、カリキュラムに則って配信をするだけで済んでいます。
例えば、入社初日はオリエンテーションと各種業務システムの説明をします。翌日は、最初にTeachme Bizの説明を座学で行い、その後、Teachme Biz上で「XXの研修動画をこの自学時間に見る」というスケジュールを組んでいます。
1週間分を1コースとして配信しており、週次でコースの修了期限を設定して、誰でも配信ができるように工夫しています。
カリキュラムを作るうえで意識していることは何ですか。
集合研修で行う部分と先に動画視聴で自習しておくところを、上手く合わせてカリキュラムを組み、研修を終えたら、理解度テストも行っています。テストを見越して自学自習できるようスケジュールを調整し、テスト結果を踏まえてTeachme Bizで復習ができるようにもしています。
コースをどう作るか、あるいは管理者側でどう修了認定していくかといった部分は、他社様でも試行錯誤されています。今のお話はすごく参考になりそうです。
コース設計で大事にしていることは、反転学習です。弊社ではコロナ禍において、オンライン研修が2020年から始まりましたが、予習をしたうえで講師の研修を受け、テストで復習をする反転学習を採用しています。
Teachme Bizで学習基盤を整えるだけでなく、カリキュラム冒頭に研修を受ける者がしっかり自学自習できるよう支援します。事前に予習してもらう→熱いメッセージを込められる人が登壇する→テストを受けて復習してもらう。これが一番、コロナ禍において学びが深まる流れだと考えています。
すごく良いですね。先に自学自習の枠を準備しておいてTeachme Bizでコースを受けながら、その後にちゃんと講義を聞く。テストをして自分の理解度を測り、不明点は再度Teachme Bizで復習する。そういった効果を上げていく工夫をされていらっしゃるのですね。
教育戦略課での研修を終えると、より現場の研修のウエイトが多くなります。教育部門での研修期間中のTeachme Bizの閲覧状況やテスト回数を抽出し、個々人の課題を把握してもらうため、月に2回現場に情報連携もしています。
すごいですね、しっかり個々人の学習状況を現場に連携しているんですね。
期限までにテストを満点で終えられているかどうかのチェックや、「閲覧が多いマニュアル=興味がある、もしくは苦手なもの」という認識で、私達のほうでフォローしたり、現場にフォローしてくださいと伝えたりして、連携しています。その点で、テストや閲覧数も活用できていると思います。
閲覧回数までしっかりとチェックして運用されているんですね。
CSVで抽出しながらチェックを行っています。
Teachme Bizでの研修を行ううえで課題に感じていることはありますか?
今のところ、数字と効果の関係性がまだ見いだせていない、という点です。閲覧数が多くても、テストの数字に反映されていなければあまり効果が出ていないことは分かります。ただその理由が、眺めるだけで終わってしまっているのか、コンテンツを直すべきなのか、他に原因があるのか……。そこはまだ手探りで考えている状況です。また、現場配属後も研修動画を頻繁に見ている場合は、現場での指導が行き届いていない可能性もあるという見方もできるので、課内で話し合っています。
一方で、研修を受けている新入社員からはたいへん好評です。集合研修だと何回も研修を受けるのは難しいものですが、動画だと携帯からも見られ、何回でも足りないところを見返せるので、すごくありがたいという声が多いです。
コースの作成時に大変なことはありましたか?
終わったコースは非表示にできたり、管理者側のコース画面をきれいに整理する機能がもっとあるとうれしいです。弊社の場合、毎月の入社のたびに新しくコースを作成・配信しており、コースが多くなりすぎて、私の管理画面が大変なことになっています。今は、お気に入りをつけて「お気に入りだけを表示」で、表示されるコースを減らして対応しています。
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