はじめに
この記事では、フォルダの構成を検討するにあたって考慮すべきポイントをご紹介します。
業種ごとの例をあげてご紹介するので、ご自身の組織や業務に合わせて応用してみてください。
検討するうえで意識すること
最初から完成形を作る必要はありません。
現段階でできることを小さく始め、必要に応じて整備しながら徐々に規模を大きくしていくイメージでOKです。
フォルダ構成の正解はありません。できるだけ小さく始めていきましょう!
フォルダの主な役割とは?
フォルダの役割は主に以下の2点です。
参加ユーザー(閲覧者、編集者)を限定する
フォルダはユーザーの権限の設定単位です。
フォルダにアクセスできるのは権限を付与されたユーザーだけです。
マニュアルを分類する
組織や業務に応じてマニュアルを整理、分類します。
必要な情報を迅速に見つけることが可能になります。
これら2点の役割を意識してフォルダを構成することで、マニュアルを管理しやすくなります。
フォルダ構成の流れ
フォルダ構成の流れは以下のとおりです。
- どんなマニュアルを作るか考える
- マニュアルを誰に見せたいか考える
- マニュアルと閲覧範囲を整理して、フォルダ構成案を作る
- 誰が編集権限を持つか考える
- フォルダを作る
- 編集者になるユーザーをフォルダに追加する
- マニュアルを作る
- 閲覧者になるユーザーをフォルダに追加する
以下で、それぞれについて細かく見ていきましょう。
どんなマニュアルを作るか考える
フォルダを作る前に、大まかに「どんな業務をマニュアルにしたいか」を考えましょう。
マニュアルにしたい業務や作業をリストアップしていきます。
この段階で、すべての業務を細かく洗い出す必要はありません。
マニュアル |
売上集計方法 |
接客の基本 |
豚肉の加工方法 |
マニュアルを誰に見せたいか考える
だいたいどんなマニュアルを作るかを検討したら、「作ったマニュアルを誰に見せたいか(閲覧範囲)」を考えましょう。
洗い出したマニュアルを全社員が閲覧すべきなのか、特定の部署や担当者だけが閲覧すべきなのか、マニュアルごとの閲覧範囲を大まかに検討しましょう。
マニュアル | 閲覧範囲 |
売上集計方法 | 店長 |
接客の基本 | フロア担当 |
豚肉の加工方法 | 精肉担当 |
マニュアルと閲覧範囲を整理して、フォルダ構成案を作る
「マニュアル化すべき業務」に、「各マニュアルの閲覧範囲」を組み合わせ、フォルダ構成案を作りましょう。
情報を整理する際には、マトリクス図の活用がおすすめです。
マトリクス図とは、行と列によって構成される表のことで、情報を視覚的に整理できます。
今回の場合は、行に「マニュアル」を、列に「閲覧範囲」を設定し、特定の部署や担当者が該当マニュアルを閲覧する必要がある場合には、その交点に◯を記入します。
「どのマニュアル」が「誰」にとって必要なのかが一目で分かるようになります。
※1つのマニュアルを複数のフォルダに保存することはできません。
閲覧範囲がフォルダ、マニュアルを種類ごとに分類したものがサブフォルダになりうると考えると良いでしょう。
誰が編集権限を持つか考える
検討したフォルダ構成案を元に、誰が編集権限を持つべきかも考えておきましょう。
よくあるのは以下のケースです。
- 各閲覧範囲のリーダーに当たる人が編集権限をもつ
- マニュアル編集を専門で担当する人が編集権限を持つ
フォルダ | 編集権限 |
店長向け | 店長 |
フロア | フロア担当リーダー |
精肉 | 精肉担当リーダー |
フォルダを作る
整理したマトリクス図を参考にフォルダを作成します。
フォルダの構成は業種によって異なることが多いので、いくつかの業種を例に取り上げて説明します。
自社環境に類似するケースを見つけて、参考にしてください。
一般企業(中小)
一般企業(大)
製造業
小売
飲食
編集者になるユーザーをフォルダに追加する
マニュアルの編集作業を行うべきユーザーを、編集者としてフォルダに追加しましょう。
編集者になるユーザーは1つのフォルダに複数人追加できます。
また、複数のフォルダで編集者になることが可能です。
ユーザー数が多い場合は、チームの作成もご検討ください。
チームを作成することで、ユーザー単位ではなく、チーム単位で権限を付与できるようになります。
マニュアルを作る
洗い出したマニュアルを作ります。
マニュアルの作り方については関連記事をご参照ください。
閲覧者になるユーザーをフォルダに追加する
マニュアルを閲覧すべき、かつ編集権限をつけたくない場合は、ユーザーを閲覧者としてフォルダに追加しましょう。
閲覧者になるユーザーは1つのフォルダに複数人追加できます。
また、複数のフォルダで閲覧者になることが可能です。
Tips
運用開始時点のおすすめ
まずは、全社員に共有するマニュアルを保管するためのフォルダを1つ作りましょう。
閲覧対象を制限したいマニュアルがでてきたら、随時フォルダを追加していきます。
この方法であれば、最初からたくさんフォルダを作る必要はありません。
ポータルページを活用する
マニュアルを探しやすくするために、ポータルページを作る手段もあります。
マニュアルをフォルダに入れて管理する方がいいのか、それともポータルページで整理する方がいいのか、どちらのスタイルが自社環境に向いているか考えてみてくださいね。
命名規則を決める
フォルダを探しやすくするために、フォルダの命名規則を統一しましょう。
フォルダ名の頭に数字や記号を入れることで、表示の順を任意に設定できます。
数字を入れる場合は、「00、10、20」のように10刻みで設定することがおすすめです。
フォルダを追加する際に、番号を再振り分けすることなく、追加することができます。
フォルダ管理者を任命する
フォルダの運用を他の人に任せたい場合は、フォルダ管理者を任命しましょう。
サブフォルダはフォルダ管理者でも作成できますが、親フォルダを作成できるのはグループ管理者、副管理者のみです。
どの作業を依頼したいかに応じて、該当ユーザーの権限をご検討ください。
チームを作成する
フォルダ構成がまとまったら、チームを作成してみましょう。
チームは複数のユーザーをまとめて管理する機能です。
チームを作成すると、チーム単位でフォルダへの権限を付与できるようになります。
まとめ
フォルダの目的は、ユーザーのアクセス権限を制限し、マニュアルを分類することです。
どんなマニュアルが必要か、またそのマニュアルを誰が閲覧できるようにするかを整理し、フォルダ構成を検討しましょう。
最初は全社員が必要なマニュアルを閲覧できるようにし、必要に応じて徐々にフォルダを増やしていく方法で構いません。
最終的には、求める情報がすぐに見つかるような整理されたフォルダ構成を目指しましょう。